この記事で分かること
- 紫電改展示館とは?
- 紫電改展示館へのアクセス
- 紫電改展示館の展示品
- 紫電改展示館の概要
紫電改展示館とは?
紫電改展示館は、1980年(昭和55年)5月1日に開館した、馬瀬山公園内にある現存する国内唯一の紫電改を展示している施設です。
地元の漁業者が出漁中に偶然水深約40メートルの海底に横たわる局地戦闘機「紫電改」を発見し、1979年7月14日に、34年ぶりに引き揚げられました。引き揚げられた紫電改はかなり傷んでいましたが、できるだけ不時着水没時の姿で残すというかたちで復元されることになりました。
紫電改展示館へのアクセス
公共交通機関の場合
JR宇和島駅→城辺営業所、または宿毛行きバスで1時間、バス停:城辺営業所下車、外泊行きに乗り換え15分、バス停:展望タワー下車、徒歩10分
車の場合
宇和島道路津島岩松ICから国道56号経由30km40分
紫電改展示館の展示品
紫電改
昭和53年11月、愛媛県南宇和郡城辺町久良湾の海底40mに原型のまま沈んでいるのが発見され、翌年7月14日に34年ぶりに引き揚げられました。
紫電改はゼロ戦に代わる新鋭機として終戦間近に開発され、海軍のもっとも優れた戦闘機だったと言われています。現存する、日本で唯一機です。
紫電改の特徴
- 零式艦上戦闘機を上回る速度、上昇性能、攻撃力、防弾性、防火性
- コンパクトでありながら大馬力エンジン
- 自動空戦フラップ(高速機でありながら旋回性能が良い)
機体の発見から保存まで
昭和53年11月18日、愛南町久良湾で養殖イカダのアンカーを捜していたダイバーにより、湾内の長崎鼻沖200m海底41mの地点で発見されました。
翌54年7月14日、県から委託を受けた藤田海事工業(株)と地元漁業関係者等の協力により34年振りに地上へと引き揚げられました。機体はフジツボに覆われ、破損箇所が随所に見受けられたものの原型はとどめていました。水中墜落でプロペラが4枚とも内側に90度に曲がっていることから、高度な操縦技術を持ったパイロットにより、海面に不時着したと考えられています。
紫電改を製作した新明和工業(株)(旧 川西航空)により約1ヶ月(昭和54年10月2日〜11月7日)をかけて一部補修・防錆塗装が施されました。
日本海軍最後の切り札とも言うべき最強戦闘機紫電改は、久良湾が一望できる南レク馬瀬山公演で、終焉の地へ機首を向けて永久保存することとなりました。
海軍第343航空隊 隊員の紫のマフラー
紫電改の搭乗員は松山基地配属時代、交流の深かった食堂の女将と地元の女学生から、手作りの紫のマフラーを贈られていました。戦後62年を経て元隊員の故笠井智一(伊丹市)さんより紫のマフラーと、武運長久を祈念したハチマキを当館に寄贈していただき、常設展示しています。
海軍第343航空隊配属地 松山基地のジオラマ
太平洋戦争末期(昭和20年2月頃)の様子を24分の1スケール(1.8×3.6・畳4枚分)のジオラマとして再現しております。
当時の松山基地には、南方からの攻撃に備えて最新鋭の紫電改と精鋭パイロットら約3,000人の将兵が配属されていました。
海軍第343航空隊(剣部隊)とは?
昭和16年12月8日ハワイ真珠湾攻撃に始まる太平洋戦争も、昭和17年6月のミッドウェー海戦を境に敗戦の一路を辿り、昭和20年初期には日本の国土も連日連夜、B29の爆撃にさらされるようになっていました。
その国土を守る飛行機さえ数少なくなっていた頃、真珠湾攻撃の時の参謀であった海軍大佐源田実司令が、当時の海軍で優秀な戦闘機乗りを松山基地(後に長崎県大村基地に転属)に集めて編成したのが、音に名高い343空剣部隊です。そのパイロット達は、各飛行隊を新撰組(戦闘301)・維新隊(701)・天誅組(407)と名付け意気高らかに国土防衛に青春と生命を賭け、訓練と実践に明け暮れる日々を送っていました。昭和20年3月19日の松山沖空戦をはじめ、その空戦史は今に残る光彩となっております。
未帰還機6機
引き揚げられた紫電改は旧海軍第343航空隊に所属し、終戦間近い昭和20年7月24日、豊後水道上空で米軍機と交戦した内の一機と言われています。
その日土佐沖に進攻してきた敵機動部隊艦載機、戦爆連合約200機が、呉・広島方面攻撃に来襲しました。これを迎撃するために大村基地から鴛淵大尉の指揮する紫電改21機が発進、宇和海上空で3倍の敵機と交戦し、わずか10分足らずで16機を撃墜しました。しかしこの交戦で6機が、未帰還機となりました。
旧海軍海上攻撃機「天山(一二型)」プロペラ
このプロペラは、昭和53年2月西宇和郡三崎町二名津沖で発見され、引き揚げられたものである。
「天山(一二型)」は、太平洋戦争後半の旧海軍主力艦上攻撃機であった。
総生産機数は、1268機で、太平洋戦争中期のブーゲンビル島海戦やマリアナ沖海戦から実践に参加した。
紫電改展示館の概要
休館日 | 12月29日から1月1日 |
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開館時間 | 午前9時から午後5時 |
入館料 | 無料 |
住所 | 愛媛県南宇和郡愛南町御荘平城5688番地(南レク南宇和管理事務所所在地) |
webサイト | https://www.nanreku.jp/site/ainan/shidenkai-tenjikan.html |
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