この記事で分かること
- 回天記念館とは?
- 回天とは?
- 回天記念館へのアクセス
- 回天記念館の展示品
- 大津島基地の遺構
- 回天記念館の概要
回天記念館とは?
回天記念館は、1968年に山口県周南市大津島にある旧回天搭乗訓練員の宿舎跡に立てられた記念館。
戦時中、大津島には隊員の訓練基地と発射場が置かれ、全国から20歳前後の若者が集まり、毎日厳しい訓練を繰り返した。そして、窮地に立つ祖国を守るため、ここから出撃していった。
館内には、特攻隊員の遺品・遺墨・遺影など約1,300点が展示されており、島内の各所には回天発射場跡をはじめとした当時の設備の数々が残っている。
回天とは?
太平洋戦争の末期、”天を回らし、戦局を逆転させる”という願いを込めて、人間魚雷「回天」は誕生した。
この兵器は、魚雷に大量の爆薬を搭載し、人間が操縦して敵艦に体当たりするという特攻兵器である。
全長は14.75m、胴体の直径は1mで1人乗りで、推進装置には、九三式酸素魚雷のエンジンを使っていた。
この魚雷をベースとして開発された兵器のため、海水中で浮力を調整することにより潜行・浮上が可能で、エンジンを停止したり、また後退も自由にできる潜水艦とは機能に大きな差があった。
先端部分には1.55トンの炸薬を装備。九三式酸素魚雷の炸薬量が最大780kgであったことから、その2倍の量を搭載できたため、「回天」が目標に命中すると、大型艦船でも一発で沈めることが可能と言われていた。
回天記念館へのアクセス
大津島行き船乗り場(徳山港)までのアクセス
JRを利用の場合
徳山駅(みなと口)から徳山港まで徒歩5分
高速道路を利用の場合
広島方面から
山陽自動車道徳山東インターチェンジから徳山港まで15分(通常時)
※駐車場は、周辺の有料駐車場を利用。
九州方面から
山陽自動車道徳山西インターチェンジから徳山港まで35分(通常時)
※駐車場は、周辺の有料駐車場をご利用。
大津島行き船乗り場(徳山港)から馬島港までのアクセス
徳山港から馬島港までフェリー44分・旅客船18~34分(通常期)船の時刻表・料金等はこちら(大津島巡航ホームページ)
14時40分徳山港発で大津島に来られる方は、回天記念館の閉館時間は16時30分のため、最初に記念館を見学後、回天訓練基地跡を見学することをお勧めします。先に回天訓練基地跡をご覧になると、記念館の見学時間が十分、確保できない場合があります。
馬島港から回天記念館までのアクセス
回天記念館から回天訓練基地跡まで徒歩10分、回天訓練基地跡から馬島港まで徒歩10分
回天記念館の展示品
回天記念館内の展示品
1.激動の時代の中で
日中戦争開始から太平洋戦争に至る、国内外の状況が悪化していく様子がパネルでわかる。搭乗員の幼少期、海軍兵学校・海軍機関学校時代、軍隊入隊後の教科書や資料を展示しています。
2.祖国を救うために
回天の誕生に関わった兵士の思い、搭乗員の出身母体をパネルで紹介しています。飛行予科練習生を対象にした搭乗員の募集要項や訓練中に回天が海底に底着した事故で殉職した黒木博司大尉が回天内で事故を記録したノート、戦死した搭乗員などの遺影を展示している。
3.基地での生活
基地の配置、訓練を行った海域、訓練内容がわかるジオラマのほか、実物の回天のハッチや潜望鏡を展示している。
2006年公開の映画「出口のない海」で撮影に使用されたロケセットは、アメリカに残る実物を参考に操縦室内を忠実に再現している。
4.出撃
隊名、出撃場所、本土決戦に備え配備された基地回天隊の展開場所を図表で示している。
出撃前の短刀授与式、鉢巻受領、記念撮影時の品物や写真を展示しているほか、装置で搭乗員の肉声を聞くことができる。
5.戦後社会と回天
連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)のもと復興を目指す混乱期の日本を紹介している。厳しい国民生活の中、回天に関わる報道が始まり、搭乗員を顕彰する活動が開始していく様子が新聞記事や写真からわかる。
6.新たな時代に向かって
回天記念館の建設と搭乗員の遺品収集を目的とした回天顕彰会の発足(昭和37年)、回天記念館の完成式典(昭和43年)、平和の尊さを伝えていくための追悼式(毎年11月)の様子を、写真などで紹介している。
7.平和を願う回天のこころ
搭乗員のメッセージをパネルで紹介している。
回天記念館の外にある展示品
お重桜
搭乗員から母と慕われた「お重さん」を後世へ伝えるため植樹された桜
回天に搭載された九三式酸素魚雷のエンジン(実物)
六年式(または四四式)魚雷
回天一型レプリカ
回天碑
全国からの寄付により建設された回天碑
平和の鐘
戦艦陸奥の薬きょうなどにより鋳造された平和の鐘
搭乗員や整備員などの名前が刻まれている銘碑
大津島基地の遺構
回天訓練基地跡(旧魚雷発射試験場)
回天整備工場跡
回天記念館の概要
開館時間 | 8:30~16:30 |
休館日 | 毎週水曜日及び年末年始(12/29~1/3) |
入館料 | 大人310円 ※18歳以下の学生、幼児無料 |
住所 | 山口県周南市大津島1960 |
webサイト | https://www.city.shunan.lg.jp/site/kaiten/ |
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